東京地方裁判所 昭和30年(レ)62号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
〔事実と判断〕本件調停に当り、被控訴人の妻で代理人として出頭関与したその妻前原源子は代理許可を得て居らない。とする控訴人の主張に対し、判決はつぎのように判示してその主張を排斥した。曰く。
「案ずるに、斯くの如き代理許可申請の提出せられた場合、担当裁判官はこれを許可するに当つては、其の申請書に許可と表示し認印を押捺するのを通例とするけれども、固り法令に定められた方式ではなく、従つて許可した旨が推知し得られる限りは如何なる方法を採るも全く自由といわねばならない。ところで其の調停事件に於ては仮に裁判官の許可を表わす認印等が一件記録上に存在しなかつたにしても、裁判官は前原源子の被控訴人の為の代理行為を制止せずに関与せしめ、調停を成立したものとして取扱つていることに当事者間に争のない以上、同人に対する代理許可は当然与えられたものと解するのを妥当とすべく、従つて其の成立した調停の無効でないこと明かである。」